入居者にとっての物件のメンテナンスイシュー

物件を契約するとき通常家主と入居者との間に仲介業者が入る。
その仲介業者とすべてのコミュニケーションをし入居するのが普通だ。

その後入居期間中に、
何か問題があると、その仲介業者に問い合わせるのが人情というものだ。
当初の会話の流れというものがあるため、話が早いというわけだ。

しかし、設備上の問題や、
判断に困る微妙な建物管理上の問い合わせとなると、
この仲介業者を頼らないほうがよい。

まず仲介業者にはその責任が無いというのが第1の理由。
『なんでも言いつけてくださいね』とは言ったもののそれはあくまでも契約時のお愛想。
契約書にはそのような責任があるとは書いていない。
仲介業者は契約の当事者ではないのだ。

第2の理由は、仲介業者は入居者側から手数料を取っているが、
入居者に対してよりも、家主サイドに気を使っているため。
入居者個人とは1回きりだが、家主サイドとは半永久的にお付き合いする。
管理上のことで入居者側の肩をもって、家主側に面倒を言いたくないというのが人情だ。
面倒なのか、家主を是正させるべきかは、その都度違うが、
仲介業者はそれをジャッジしようとする前に、
やらないで済むように、なあなあで済ませる事を考えるのである。
だから分かったような分からないような返事が返ってくるものだ。

このようなことで仲介業者に不信を募らせるよりも、
契約書に記載された家主か管理会社に連絡をし、
『この契約において付属された設備が不具合なので対処してほしい』
『物件の共用部分で問題があり入居にさし障るがどのような対応をされるか』

など、家賃を払っている対象になる物件が完全でない事実を冷静に述べればそれで家主側は対処しないわけにはいかなくなる。もちろん最初から上のような冷たい言い方をするべきではないが、原理はそういうことになる。

 

補足

ある物件で外国人入居者の自転車が盗まれたが、その旨を仲介業者に話してもなにも反応はなかったが、家主サイド(管理会社)に言ったら、即日に管理員が出入りし張り紙やら何らかのセキュリティー確認やらして、『対応しているな』という安心をもたらした。それで盗まれないのか、という実質的なことよりも、反応した(家主として手間を惜しんでいない)ということが大事であり、入居者側も、家主が反応してもらえるようなアプローチを知る必要がある。


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